医療依存度の高い利用者の受入に関する指針
本指針の目的
本指針は、社会福祉法人○○会の理念を基本とし、利用者の医療依存度が高くなった際に安心して利用を継続することができるよう、受入れの体制を明確にするとともに、利用者およびその家族、または施設において携わる多職種が協働・共通理解のもと、適切な介護・看護の提供ができるよう定めるものである。
対象となる利用者
①特別養護老人ホーム○○苑に入所中の利用者であり、入所中に老化および疾病により身体状況が変化し、次項3に示す医療的処置が日常的に必要となった者。かつ、利用者または家族の施設生活継続の要望により、医師や看護職員が総合的にアセスメントした結果、安全にケアの提供が実施されると判断された者。
②短期入所生活介護を利用する者で、老化および疾病により身体状況が変化し、次項3に示す医療的処置が日常的に必要となっている者。かつ、主治医の包括的な指示のもと、利用者または家族、居宅介護支援専門員、当施設職員等が協議した結果、安全にケアの提供が実施されると判断された者。
対象となる医療行為
①胃瘻による栄養管理
胃内または小腸上部(空腸)に留置した消化管チューブ・栄養チューブを通して、非経口的に流動食を注入する行為
②尿道留置カテーテルによる排泄管理
③糖尿病による血糖管理
血糖値をコントロールするためインスリン注射を行う行為
④ストーマ(人工肛門)による排泄管理
⑤在宅酸素療法
受入対象者数
前項3、①~⑤の対象者について、計〇名を上限とする。
対象利用者ならびに他の利用者に対して安全に介護提供が実施されることを最優先に勘案し、施設長の判断により上限の範囲内で受入対象者数を調整できるものとする。
受入およびケア提供の実施体制
(1)事前調査
前項2および3に該当する対象者より利用希望があった場合、下記に示す調査員が利用者の心身の状況、健康状態、家族の意向等を調査する。
○調査員と主な調査事項
①看護主任(健康状態・栄養状態等)
②生活相談員(利用者および家族の意向、家族の介護環境)
③介護主任(ADL、認知症の程度等)
(2)利用の可否決定
上記(1)の調査結果を基に、下記に示す担当者により利用の可否について検討し、決定する。
①施設長
②嘱託医
③看護主任(医師との連絡調整、利用時の看護提供、職員教育の実施)
④生活相談員(情報収集、利用者および家族との連絡調整)
⑤介護主任(利用時の介護提供)
⑥管理栄養士(利用時の栄養管理)
⑦介護支援専門員(ケアプラン作成)
また、短期入所生活介護利用者の場合、居宅介護支援専門員が開催するサービス担当者会議に生活相談員および看護職員等が出席し、受入の体制を協議するものとする。
(3)ケア提供の実施プロセス
①ケアの実施に際しては、原則、下記に示すSTEP1~7の手順を遵守する。
②看護職員と介護職員の職域を厳守しつつ、利用者の安全を最優先に考え、随時カンファレンスを実施し、修正を図るものとする。
STEP1 安全管理体制の確保
○対象者の状態に関する情報の共有と報告・連絡・相談等の連携を図る
○カンファレンスにより、安全にケアの提供ができる体制を整備する
STEP2 観察判断
○医師の指示、対象者の状態から医療行為実施の可否を判断する
STEP3 実施準備
○必要物品を準備し、対象者のもとに運ぶ
STEP4 ケア実施
○本人確認を確実に行い、ケアを実施する
STEP5 結果確認
○対象者の状態を観察して、ケアの実施が完了したことを確認する
STEP6 片付け
○使用物品を速やかに片付ける
STEP7 評価記録
○施行時刻、施行者名を記録する
なお、プロセスの詳細については、実施する医療行為により異なるため、別途手順書を作成し、実施するものとする。
(4)健康管理
利用者の日常的な健康管理は、看護職員を中心に、必要に応じて他の職種が協働して検討・実施する。
①看護職員は、利用者の急変に備えて健康状態を常時把握するよう努めるとともに、随時、担当医師より急変時の指示を確認し、急変発生時には迅速かつ的確に対応できるよう努める。
②急変時は、別途定める手順書を基に、全職員が迅速に対応できるよう管理・指導するものとする。
③施設で提供することが困難な医療的処置については、協力病院への受診・診察にて行うものとし、原則として受診時の付き添い等の支援は身元引受人が対応する。
(5)職員の教育・研修
①本指針を全職員に周知・徹底し、利用者へのケア提供が適切に実施されるよう、下記のとおり定期的に職員への研修を実施する。
○初期研修 就職時1回以上
○定例研修 年1回以上
○その他 利用者の状態等必要に応じて、随時開催する
②研修内容は、運営処遇会議にて企画・提案し、施設長の承認を得て計画的・効果的に実施する。
③研修の開催結果については、毎回記録し管理する。
その他
①本指針は、令和 年 月 日から適用する。
②本指針に定めのない事項については、随時協議し決定することができる。
③本指針は、必要に応じて適宜、検討し修正・変更できるものとする。
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