介護保険制度がスタートし20年が経過する中で、福祉サービスの利用は、契約に基づくサービス利用の制度のもとで、利用者・事業所双方において、お互いの権利・義務関係が明確となり、事業所は利用者に対して契約に基づくサービスを適切に提供することが強く求められるようになってきました。
このような環境の変化に伴って利用者の権利意識が高揚し、これまで顕在化しにくかった福祉サービスにおける事故の問題が大きく取り上げられるようになってきました。今後、ますます、利用者の権利意識が高くなることを考えると、利用者の安心や安全を確保することが福祉サービスの基本であることからも事故防止対策を中心とした福祉サービスにおけるリスクマネジメントの積極的な取り組みが急務の課題であると考えます。
利用者との契約・同意から始まり、利用者への情報提供、情報開示、個人情報の保護、情報の共有、記録の重要性など急速に情報が変化しています。このような状況を認識し、記録や文書を適正に管理する体制が構築できるよう参考にして下さると幸いです。