入所選考指針の概要
1. 入所検討委員会設置の背景
介護保険制度導入後、全国的な状況と同様に、〇〇市おいても特別養護老人ホームへの申込が急増し、令和〇〇年〇月末現在で、約〇〇〇人の待機者がおります。
この要因としては
①利用料負担の割安感
②長期間待機を強いられるという不安感から、将来を見越して予測的な申込みをされる希望者が多いこと。
③要介護1以上であれば誰もが自由意思で申込みが可能であること
などが要因として考えられています。
このような状況のもと、これまでの申込み順を重視する入所決定方法では、在宅生活が困難になり、早急な入所が必要となった場合であっても、申込み順位が下位のため速やかに入所できないなどの不合理な状況が見受けられます。
こうしたことから、国においても平成18年8月に施設の運営基準が改正され、介護の必要の程度及び家族の状況等を勘案し、施設サービスを受ける必要性が高い申込者を優先的に入所させるよう努めることとされました。
2. 指針策定の目的
施設サービスを受ける必要性の高い方が、優先的に入所できるよう合理的な入所選考を行うとともに、施設における標準的な入所選考手続きを明らかにすることにより、一層の透明性・公平性の確保を図ることを目的としています。
3. 指針の特徴と概要
指針は、入所の必要性を評価する基準と円滑な制度の運用を図るための手順で構成されています。
(1)入所の必要性を評価する基準としては、次のような基準を用いた総合評価方式により、入所の必要性の高い方が優先的に入所できるよう、施設における標準的な入所選考方法を決め、共通ルール化を図ります。
①要介護度・・・・・・・・・介護保険被保険者証に示されている要介護度。
②認知症の程度・・・・・・・認知症老人の日常生活自立度
③在宅サービス利用状況・・・サービス利用表に基づく在宅サービスの利用状況
④地域での施設利用の推奨・・家族関係や地域との繋がりを保つ配慮等。
⑤介護度、認知症の割合・・・施設入所者の割合は、要介護度1~要介護度3が30%、要介護度4~要介護度5が70%程度になるように調整する。
また、認知症の割合も認知症自立度Ⅲa~Mが30%程度になるよう調整する。
⑥その他・・・・・・・・・・施設の専門性、家族の介護量や経済的事由により在宅サービスの利用度が低位な方への配慮など、その他、特別に配慮しなければならない個別の事由等。
これらにより入所の必要性を総合的に評価し、入所の優先順位を決定します。
(2)円滑な制度の運用を図るための手順
①ケアマネージャーの関与・・・・・・入所の必要性を評価するために、原則として居宅介護支援事業所のケアマネージャー等の意見を付した調査票を添えて申込みをします。施設への申込みを希望する方は、入所申込書の他にケアマネージャー等が、本人の状況に基づき必要な事項を記入した入所選考調査票に必要な添付資料を添えて、施設に対し申込みを行うことになります。
尚、ケアマネージャー等による入所選考調査票の記入は、申込者の状況を客観的な立場から記載するものであり、これのみにより、施設入所の必要度が評価されるものではありません。
②合意性の入所選考・・・・・・・・・・・施設に設置する入所選考委員会で入所選考を行うことにより選考手続きの透明性と公平性が担保されます。
4. 期待される効果
(1)標準的な入所基準を明確化することにより、利用者の理解が得られやすくなり、数年先を見越して予約的な申込みをしなければ、なかなか入所できないという不安を払拭し、必要時には円滑に入所できるという安心感を持っていただくことが出来ます。
(2)入所基準の明確化と共通化を図るとともに入所選考委員会での合意による選考手続きを経ることにより、入所にかかる事務の透明性・公平性が確保されます。
(3)ケアマネージャーは、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識を有しており、介護保険利用に関する様々な相談援助を行うことになっております。「可能な限り、居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営む」ことを目指す、介護保険制度の理念に一歩でも近づくよう、在宅サービスの活用も含め、ご本人や家族の意思を尊重しながら、もっとも相応しいサービスの提供につなげることが期待できます。
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