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いじわるなお局様(おつぼねさま)の対処方法(あなたが管理者の場合)

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「お局様(おつぼねさま)」って元々は、大奥の女官を指す言葉で、悪い意味で使ってはいませんでした。
しかし、大奥のお局様は結婚することなく、指導的立場でお仕えし、大奥内で一生終えた方もおられたことが、現代においては、勤続年数が長く、口うるさく、意地悪なイメージとして定着しているように思います。
また、お局=行き後れ(婚期を過ぎても結婚できない)というイメージもあって、多くは、独身の古参の女性に使われるようになりました。

お局様・・・辞めて欲しいなぁ~なんて思っている方は多いのではないでしょうか・・・。

お局様

ハラスメントとは、相手が不快な感情を抱けばハラスメントとなります。
では、どのような場合がハラスメントとなるのでしょうか。それは業務との関連性です。

口うるさく、意地悪としか思えないお局様の言動が、業務上の命令や指導に対して受け手が不快に感じても業務上の範囲内で適正に行われていれば、パワーハラスメントには該当しないことになります。

反対に指導ではなくパワーハラスメントだとしたらそれは問題です。
判断のポイントは、職務との関連性・業務上の必要性の有無、及び、業務上必要な範囲を逸脱していないかです。

例えば、仕事中に仕事を与えなかったり、無視したり、又は過剰に仕事を押し付けることはパワーハラスメントに値します。中でも、プライベートのことに口を出すことは、職務と直接関係ないことなのでパワーハラスメントに該当します。

その場合は、お局様から言われた言葉を状況とともに書き出し、労働基準監督署へ行けば済むことです。

介護業界で良くあるのが、経験ある介護士から新人介護士へハラスメントや看護師から介護士へのハラスメントです。

介護施設は、介護職員、看護職員、生活相談員、介護支援専門員など様々な職種が混在している特殊な環境です。
介護施設の中には見えないピラミッドがあり、上司に言っても変わらないと思っている介護職員が多いのではないでしょうか・・・。
老人保健施設では、施設長が医師であり、その下に看護師、介護職員といったヒエラルキーが生まれてしまい、結果、パワーハラスメントが発生してしまう場合があります。

お局様からのパワーハラスメント

こういったパワーハラスメントなどのハラスメントを放置すると介護職員のモチベーションの低下によりサービスまで低下してしまいます
つまり、運営にまで影響を及ぼす危険性があるということをトップが認識しなければなりません
トップにわからないようにパワーハラスメントを受けているならば、他の人と声を合わせて訴えるべき事象なのです。
すべては『サービスの向上による施設運営改善の為』です。

そのような状況の中で、あえてお局様を教育係に任命したケースがあります

お局様に任せては職員がみんな退職してしまうという心配の声は多く聞かれましたが、あえてお局様に職員の教育に携わってもらったのです。
普通の勤務は一切やめて、職員教育に徹することをお局様に命じたのです。
介護職員を確保し、定着を図る上で大切なことは、各職員への意識づけではないでしょうか。

お局様にも個々の職員に対しても、どのような職員になって欲しいかを示す指標となるのがケアラダー(キャリアビジョン)です。

介護職としての知識や技術を身に付け、質の高い介護サービスを提供する人材に育て上げるためにはケアラダー(キャリアビジョン)を明確にし、将来の自分能力や働き方や目標を考えさせるのです。
ケアラダー(キャリアビジョン)と職務要件を活用しながら人事考課を導入するのが良いかと思います。

ケアラダー(キャリアビジョン)マニュアル テンプレート
ケアラダーとは、介護職務の内容と介護業務にかかわる介護職員に求められる能力行動特性を規定したものです。介護能力を客観的に把握し、上司と共に各段階を意識しながら自己研鑽と人材育成を目指します。これはそのマニュアルの無料テンプレートです。
職務要件マニュアル テンプレート
各職員が自分の能力レベルを知り、能力開発に役立てること。職員が持てる能力を最大限に発揮し組織力を高めることを目標に各職務に求められる要件を一覧表にしたものです。組織が求める能力を明確にし、基準に満たない改善項目を育成能力開発するための基準になります。

ケアラダー(キャリアビジョン)の『10年目以上』の職員の分類にお局様が入ることが殆どかと思います。

教育係に任命されたお局様の大目標は簡単です。
「個々の職員の目標を達成出来るよう援助し、指導教育を図りるとともに、介護職員の資質向上を図る」がお局様の目標であり、責任と役割です。

この様に、教育係として任命することによって、お局様はパワーハラスメントが出来なくなります。
何故ならば、教育係に任命されたお局様は、上司と相談しながら目標を設定していくからです。

例えば、小目標として、

①職業倫理の教育を図る(介護職員としての心構えや施設理念、方針について)
②職員研修を年4回(ビジネスマナー、接遇マナー、リスクマネジメント、介護技術)開催し、職員の資質向上を図る。
③職員の離職率を5%以下とする。

といったものがあると、お局様自らが、このようなことをすることが立場上出来なくなります

こう考えると、パワーハラスメントを行っていたお局様はパワーハラスメントが出来なくなり、新人さんや他の介護職員のキャリアアップが図れるので、一石二鳥です。

楽しく働くことができる職場に

介護保険制度が導入されて20年が経過し、多くの高齢者施設や事業所が増えてきましたが、職員教育に力を入れるところは少なくなっているように思えます。

個々の職員に対し、どのような職員になって欲しいかを示す指標となるケアラダー(キャリアビジョン)なのです。
介護職としての知識や技術を身に付け、質の高い介護サービスを提供する人材に育て上げるためにはケアラダー(キャリアビジョン)を明確にし、将来の自分能力や働き方や目標を設定させることが出来るのです。

高齢者施設での人事考課制度は何故すすまないのでしょうか?
人事考課制度は「職員を成長させ業績を向上させる仕組み」です

ただ単に賃金や賞与を決めるためだけのものではありません。職員が生き生きとやる気をもって働けるような仕組みつくりが大事です。人事考課、人材育成のための参考資料としてご利用頂けると幸いです。


 

いじわるなお局様(おつぼねさま)への対処方法(あなたが部下の場合)

お局様(おつぼねさま)への対処方法(あなたが部下の場合)
ケアラダー導入の目的は介護職員を経験年数別に、新人、3年目以上、5年目以上、10年目以上で4段階に分けて、現段階の自分の知識や技術、今後期待される定義と到達目標を設定し評価するものです。お局様にはかなり厳しいものになるものと思います。
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