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介護相談事例 入所の理由はさまざま⑤

介護相談事例 入所の理由はさまざま⑤ えっちゃんのブログ
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静江さん(仮名)との出会い

居宅介護支援センターのケアマネージャーから電話あり、緊急ショートステイをお願いしたいとのこと。
デイサービスを利用していた方なので、情報もスムーズに提供され、ショートステイの利用はスムーズに行くかに思えたのだが・・・同居している介護者である娘さんが急死していたのである。

ケアマネージャーが翌月のサービス提供表を持って、静江さん宅に出向きチャイムを鳴らすも返答がない。
洗濯物が干しっぱなしになっており、車があるのにへんだなぁ~と思いながら勝手口に向かうと、室内で静江さんが何かを口にしているのが見えたため、「こんにちは!静江さん!」と何度も声をかけると、やっと気が付いてくれたのか、静江さんが裏口の鍵を開けてくれたのだが・・・。

室内には悪臭がし、静江さんは失禁したままの衣類を身に着け、もぐもぐ口にしていたのはには鳥の餌だった。

カピカピになった炊飯器、開けっ放しの冷蔵庫、足の踏み場のない散らかった部屋・・・。
奥の洗面所に目をやると介護者である娘の多喜子さん(仮名)が横たわっているのが見えたという。
近づき、声を掛けても返答がない。明らかに亡くなっているようだが、救急車に連絡するとともに警察にも連絡した。

倒れてしまった介護者

ケアマネージャーは、遠方に嫁いでいる多喜子さんの娘さん(静江さんから見ればお孫さん)に連絡したが、なかなか連絡が付かず、やっと連絡が取れたのは夕方になってからだった。
多喜子さんは検死に回され、行き場のない静江さんは緊急ショートステイで預かることになった。

静江さんは、娘の多喜子さん(仮名)と二人暮らし。多喜子さんは、定年後、85歳になる母の世話をしながら自宅近くにある家庭菜園を楽しんでいました。

静江さんは、認知症があるものの、週2回のデイサービスセンターに通い、多喜子さんの手厚い介護もあって辛うじて在宅生活を行っていた。

しかし、認知症と診断を受けて数年後、静江さんの徘徊は地域で有名になり、育てた花を全て摘んで歩いたり、野菜を採ったりしていくため、地域からの苦情も多くなり、民生委員からも注意してほしいとの話があり、多喜子さんを苦しめていた様子がうかがえた。

多喜子さんからの相談を受けて、ケアマネージャーもグループホームの入所を勧めてきたが、経済的理由で入所は出来ないと言われ、どうにか週2回のデイサービスの利用で在宅生活を継続してきたのである。

静江さんの年金は、国民年金しかなく、月に5万円程度。グループホームに入所させたくても毎月10万程度の支払いは難しかったのだ。

現在の特別養護老人ホームは原則要介護3以上しか入所できないし、待機者も多く、簡単に入所できないのが現状である。

ただ、介護力や経済力などを加味したうえで、優先入所制度で出来ることを知ってもらいたい。

ケアマネージャーの力量によっては正しい情報が提供出来なかったり、家族背景をも含めたアプローチが出来ないような事象が起こる。

ケアマネージャーは常に自己研鑽に努め利用者様及び家族のために援助できるよう努力してほしいと願う。

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