えっちゃんのブログ

福祉を学ぶ学生からの質問集

某大学での講義の様子 えっちゃんのブログ
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看護師の視点と介護福祉士の視点とでは違うなと感じたことはありますか?

えっちゃん
えっちゃん

介護福祉士は「障害者」のお世話、看護師は「病状者」のお世話ということになりますかね。
特養は生活の場ですから、看護師の役割は、「利用者の健康管理」と「疾病予防」になりますし、介護福祉士の役割は、「要介護者の日常生活の援助」ということになります。
両専門職の視点が違うと感じるのは、看護師は医学的な知識がありますから、いつもと違う症状が出現した時に、様々な疾病を予測しながら症状を観察していきますが、介護福祉士は医学的なアセスメントが弱い部分があります。

 

看護と介護はどちらの方が大変ですか?

えっちゃん
えっちゃん

対象者が、命を預かるという意味ではどちらも大変なのではないでしょうか。
看護師と介護福祉士の違いは、医療行為が出来るか出来ないかなのですが、看護師は「業務独占」、介護福祉士は「名称独占」です。
看護師の資格がないと医療行為を行うことが出来ません。医療はミスが許されない世界でしたから介護現場とは異なった緊張感がありました。
特に、私の場合は、救急外来や手術室、脳外科、外科などを経験してきましたから、ゆっくりと対象者と向き合う時間は少なかったように思います。
そういった点では、医療現場では、精神的にかなり疲れていたように思います。

 

えっちゃんが言う、「人間らしさ」とは何だと思いますか?

「その人らしさ」です。
高齢者一人ひとりが違う存在であり、老後の生活も個別性を重視しなければならないと思います。下記国連5原則が1991年12月に採択されています。参考にしてください。

【高齢者のための国連5原則】
自立の原則 参加の原則 ケアの原則 自己実現の原則 尊厳の原則
えっちゃん
えっちゃん

私の海外での生活は、もう30年以上も前になりますが、その頃から「ノーマイラゼーション」が浸透していたように思います。日本は福祉後進国だと思いました。

 

福祉の仕事をしていて辞めたいと思ったことはないですか?

えっちゃん
えっちゃん

医療現場を離れたことを後悔はしていませんが、看護師の友人の話を聞くと、医療は速いスピードで進歩していて、自分が取り残されたような気持になったことはありますが、辞めたいと思ったことはないです。

 

今、最も歯がゆさを感じていることは何か?

えっちゃん
えっちゃん

福祉職に全般的に言えることですが、福祉資格(社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員)を取得することはスタート地点にすぎないということ。
もっと、専門職として自己研鑽に努めて欲しいと思います。

 

腕の中で看取ったご老人は幸せそうでしたか?

えっちゃん
えっちゃん

亡くなる瞬間の彼女の本当の気持ちは分りませんが、彼女の想いが叶えられた瞬間でした。
とても、穏やかな表情でした。私の中でも満足感がありました。

 

看護師として働いていた頃のことが活かされていると思うことはあるか?

えっちゃん
えっちゃん

勿論です。高齢者の場合、何らかの疾病を抱えている場合もありすし、罹患しやすい疾病の予防や感染症などの医療知識は当然役立ちますし、必要です。
むしろ、病院の看護師よりも広い知識や経験があった方が、異常の早期発見やその後の対応がスムースに判断できると思います。
また、施設ターミナルケアの援助の際には、看護師としての医療知識や経験は役立ちます。

 

老人の方々と接するとき一番気をつけていることは何ですか?

えっちゃん
えっちゃん

「傾聴」です。まずは、しっかりと相手の気持ちに寄り添うことです。認知症であっても同じです。

 

老人と係わって一番大変なことは何ですか?

えっちゃん
えっちゃん

自分の親だと思ったら大変なことはありませんが、親子関係が崩壊している場合もあって、アプローチが困難な場合は悲しくなります。

 

老人とのコミュニュケーションはどうしたら上手くとれるのか?

えっちゃん
えっちゃん

下記「コミュニュケーションを円滑にするための十項目」を参考にしてみてください。

短い文でゆっくり話しかける。
使い慣れた言葉や表現を用いる。
いま関心を持っている具体的な事柄について話す。
抑揚や身振りや表情を交えたり、必要ならば実物や文字(一般的に漢字のほうが理解しやすい)、絵カードなどを加えて話す。
1回で理解できないときには、繰り返すか、別の表現に変える。(繰り返すときには大声を出さないこと。耳が聞こえないのではない。)
1つのことが理解されてから次にすすむこと(混乱をひどくしないため)。
話すことが難しい老人には「ハイ」「イイエ」で(ことばか身振りで)答えられるように質問を工夫する。
話すために十分な時間を与える(老人がようやく言葉を思い出したときには相手がいない、といったことが無いように)。
話すことを強制したり、誤りを無理に訂正しない。自然に話が出来るような雰囲気を作ること。
10 うまく反応できたときには、はっきりとほめたり、一緒に喜ぶこと。

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